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コラム

著作権侵害と言われたら損害賠償しないといけない?

2023.08.29コラム

Q:フリー素材と思っていた画像をホームページで利用していたところ、著作権侵害であると警告書が届きました。著作権侵害と言われたら損害賠償をしないといけないのでしょうか。

A:まずは著作権侵害が成立するかどうかを検討します。著作権侵害に該当すれば損害賠償をする必要があります。

著作権侵害が成立するには、①著作物にあたるか、②侵害行為にあたるかの2つを満たす必要があります。

相手が本当に著作権者なのかという問題もありますが、その点は今回は置いておきます。

①写真や画像は何かしらの創作性があるとして、著作物になることが一般的です。

②ホームぺージに掲載しての利用は公衆送信権の侵害になる可能性が高いです。

ほかにも画像を改変していれば翻案権侵害になりますし、著作者人格権の一つである同一性保持権、氏名表示権の侵害なども考えられます。

フリー素材とうたっている画像であっても、利用条件をよく読むと制約があることがしばしばあります。

フリー素材の画像を使用する場合は利用条件をよく確認してください。

著作権侵害に対しては、民事では差止め、損害賠償を請求できます。また、刑事罰の対象でもあります。

今回のケースでは一刻も早く画像をホームぺージから削除し、損害賠償として正当な金額を支払う必要があります。

正当な金額がいくらかは、一般的にはダウンロード数×利益の額などで計算します。しかしながら、ホームぺージに掲載しての利用ですとダウンロード数が分からないため、算定が難しいところがあります。

ほかにも、こちらの利益の額やライセンス料などを根拠にすることもできます。

著作権は身近な権利であり、気付かないうちに侵害にいたっているケースがしばしばあります。著作権でお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。